2017年の夏至の夕日を見に行きました!
みなさん、こんにちわ。
突然ですが、夏至と冬至ってご存知ですか?
1度は聞いたことがあるかもしれませんが、その歴史や内容まで詳しく知っている方は少ないでしょう。
若い方は特に。私もその1人です。
実は、昨日にあたる2017年6月21日は夏至の日でした。
私の実家がある福岡県糸島市には、夏至にまつわるちょっと有名な場所があります。
今回は、仕事終わりにふらっとその場所にいってみて感じた【糸島ブランドの力】と、もちろん綺麗な夏至の夕日をお届けしたいと思います。
そもそも夏至とは?
まずは、夏至について少し知っておきましょう。
私も正式な意味は知らないので、調べてみました。
夏至
二十四節気の一。6月21日ごろ。太陽の中心が夏至点を通過する時。
北半球では昼が最も長く、夜が最も短い日。 ⇔冬至 (とうじ) 。
ーーー出典:デジタル大辞泉ーーー
この時期は田植えの時期ということもあり、田畑の豊作を祈願する日でもあるそうです。
ちなみに、世界の夏至
面白いことに、この【夏至】にまつわる考え方は日本だけではないようです。
世界に目を向けると、北極圏では1日中日が出ており、南極圏では1日中太陽が沈んだ状態です。
実際に、私は今月頭に北欧フィンランドのヘルシンキという街にいたのですが、
夜11時頃にやっと外が暗くなり、朝方3時すぎには少しずつ明るくなっていました。
また、主に北半球では、夏至は性欲をかきたてる日とされています。
出典:https://www.cnn.co.jp/
世界各地に、このような言い伝えがあります。
スウェーデン日本の夏至にあたる祝日から数えて、9か月後に生まれる子供が多い。
ギリシャ北部未婚女性がイチジクの木の下に自分の持ち物を置くと、未来の夫の夢を見る。
ポーランド夏至にあたるイワン・クパラの日の夜に、人々が恋に落ちる。
イギリス世界最大の夏至祭りで、毎年数千人が集まるストーンヘッジでの夏至祭りでは、男性神と女性神の出会いを祝う。
※上の写真はストーンヘッジの夏至祭りの様子です。
夏至は、日本の自然を大切にする古き良き文化だ。
と勝手に思っていましたが、世界にもこんな祭り・言い伝えがあるんですね!
日本の夏至
さて、話を日本の夏至に戻しましょう。
夏至を祝う際に重要な、太陽。
この日の太陽は、1年で最もエネルギがあるとされています。
それが、ちょうど三重県伊勢市の二見浦から朝日が昇り、
福岡県糸島市の二見ヶ浦に夕日が沈むのです。
これら2か所の二見(ヶ)浦には、夫婦岩(めおといわ)と呼ばれる大小2つの岩にしめ縄がかけられています。
夏至のこの日、エネルギーたっぷりの朝日と夕日は、この2つの夫婦岩の間を通るのです。
糸島市桜井の二見ヶ浦から見た夕日はこちらです。
残念ながら空が曇っていて、夫婦岩の間に夕日が落ちる写真をハッキリと撮ることはできませんでしたが、
日は傾けば傾くほど綺麗で、海も夕日色に染まっていました。
糸島のブランド力
さて、今回私が糸島市の二見ヶ浦に行って感じたのは、糸島のブランド力のスゴさです。
あまり馴染みのない方にとっては「それどこ?島?」て感じですが、
ここ数年ブームになりつつある福岡県の市のひとつです。
福岡市や福岡空港からのアクセスが良いにも関わらず、キレイな自然がたくさん残っていて、地元で摂れた新鮮野菜が美味しいよ!
という感じで売り出しています。
九州大学のキャンパスが糸島半島に移動してきたことも大きいですね。
実際に、県外や首都圏からも移住者が増えており、全国に流れるCMに出たり、
東京のオシャレなレストランでも【糸島の新鮮野菜】との表記でブランド化されたりしています。
そんな糸島市。
私にとっては生まれた時から住んでいる街なので、全国で騒がれるほどの魅力は感じませんが、
福岡で放送されるテレビがかなりの頻度で糸島特集をしていることや
何も無かった海沿いにオシャレなカフェが続々と出来ていること
地元の人じゃ目を付けないような所にひっそりと工房やアトリエ、レストラン、カフェがあること
いつも行ってた海岸でカップルや学生を見るようになったこと
などから、「糸島自体は何も変わってないのに、注目されるだけでこんなに人の出入りが違うんだな~」と
糸島が変わっている実感はありました。
そう感じているさなかの【糸島・二見ヶ浦の夏至の夕日】です。
もう一度見てください。
人、凄くないですか??
しかも、ここって海沿いの駅とかがあるわけでなく
車でわざわざこのエリアを目指して来ないと辿り着かないような場所なんです。
そこに、こんなに人がいる!!!
みんなカメラを持って【糸島の二見ヶ浦に沈む夏至の夕日】を見に・撮りに来たんです。
いろんな所から、「わ~!!」「すご~い!」「きれいやね~」「来てよかったね~」との声。
確かにキレイでした。
でも、私はそこに居合わせた身として、夕日よりもその人の多さにビックリでした。
10年前はこんなに人はいなかったでしょう。
10年前と言わず、私が生まれるずっと前から同じようにそこに合った夕日が、
糸島ブランド力でこんなにも注目されるようになったのか!!と。
きっと糸島市にずっと住んでいた私には気付けない魅力を、観光に来た方たちはたくさん知っているのでしょう。
新しく魅力に気付いてくれる事は凄く嬉しいことです。
糸島ブランドの問題点
いま流行の糸島。
しかし、問題なのは地元民と移住・観光民の感覚の差です。
実際に、地域福祉に関する仕事をしている友人に話を聞くと、
糸島市自体は「この流行を一過性のものにしないようにお客さんを定着させよう!」と凄く力を入れているようです。
お金のことを言うと、東京進出も果たしているのでは、経済的な効果もかなりあったと思います。
住んでくれる人・働いてくれる人が増えれば税収も増えますし、それでより良い街にしよう!という雰囲気があるのだと思います。
要するに、一発屋芸人のようにならないように試行錯誤をしているという所でしょうか。
それに対して、地元民はというと。。。
きっと表に出していう事は無いでしょうが、
「どうせ注目されるのは今だけたい。」
「結局みんな流行っとるけん、来とるだけやろ。」
という気持ちが少なからずあるそうです。
もちろん、そういう意見が全てではないですし、ウェルカムな人やこの機会を楽しんでいる方もたくさんいます。
私自身も、中学高校の時は「家は糸島のほうよー」と言えば「田舎者」みたいな感じでしたが、
今となっては流行りの中心地です(笑)
でも、どこかに「今だけ」と感じることはあります。
実際に夏至の夕日を見に行った時も、「数年後も人は見に来るかね~」と無意識に思ってしまった自分がいます。
どうして地元民がこんな感情になってしまうか?
それは、地元民への還元が出来ていないから、だと思います。
糸島に長年住んでいる人は、それを目立った魅力ともとらず、いたって普通に暮らしてきました。
それを、何かの出来事がきっかけで急に注目されるようになり、新しい人がどんどん入ってきて環境が変わっていく。
慣れ親しんだ土地が急ピッチで変わっていくわけです。
もちろん、流行によって環境が整備されるというメリットもあります。
実際にバスの本数なんかはだいぶ変わったと思います。それで生活が便利に暮らしやすくなるお年寄りも多いでしょう。
でもやっぱり、人間は嫌な所に目が行ってしまうもので、
「土日になると道がえらい混む。」
「落ち着ける場所に人がいっぱい集まって、落ち着けんくなった。」
などの気になることが増えてしまうのも事実なのかもしれません。
特に田舎は、ご近所さん同士が当たり前に知り合いなので、仲間意識が強いというか、排他的というか。
そのコミュニティの中に完全に入り込むのは、ちょっと、時間と信頼関係が必要なんですよね。
この考えには年代でかなり差があるでしょうし、お年寄りの方がこういう気持ちが強いのかな、とも思います。
だったら解決策は?と言われると、薄っぺらいことしか言えませんが、
糸島市を、観光地目線で売り込むだけでなく、移住先に勧めるだけでなく、
地元民にも優しい地域にしていこう!というスタイルをもっと強くしてもいいのかな?と思いました。
正直、農業もしていないじーちゃんばーちゃんにとっては、
海沿いにオシャレなカフェができたって、
地元の野菜がたくさん売れたって、
若者がたくさん引っ越してきたからって、
特に何のメリットもありませんし、生活は変わりません。
私は地方への移住に関して、否定派でも肯定派でもありません。
したい人はすればいいし、田舎が嫌ならやめればいい。
ただ、移住すると決めたなら、きちんとコミュニティに入り込む努力がないと自分たちが暮らしづらくなることを知っておいて欲しいな、と思いました。
きっと都会の人の一部には馴染みのない
地区の草刈りをするから〇日〇時に集まってください、というほぼ強制?のようなお知らせや
地区の飲み会や消防団のお知らせ、
ご近所さんとの密な関わりがあるでしょう。
地域に目を付ける方は、ぜひこうした目線もあるんだ、という事を知ってもらえると嬉しいです。
あなたは、自分の慣れ親しんだ街が、急に外部の人で活気づいたら、どう感じますか?
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