【犬を活用した教育】北欧フィンランドのリーディングドッグ活動

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こんにちは!ゆりえです!

前回のブログでは、フィンランド在住の私が最寄りの図書館で体験した「リーディングドッグ」の活動をレポートしました。

まだ読んでいない人は、まずこちらを読んでみてくださいね。

今回はこの活動の歴史や背景について、わたしのフィンランド生活で感じること、調べた情報などをまとめます。

フィンランドと図書館と犬

今回わたしが体験したリーディングドッグの活動は、フィンランドの図書館で行われました。

え、図書館に犬が入れるの?という声が聞こえてきそうなので、少し解説します。

フィンランドでは、愛犬とカフェに行けるし電車にも乗れちゃう

フィンランドでは、人権ならぬ「犬権」が社会全体で認められています。

犬たちは、レストランやカフェ、電車、バスにも一緒に乗れるのが一般的です。

この前電車に乗った時には、自転車を持った飼い主さん&お気に入りのフリスビーを咥えたワンちゃんのペアが電車に乗ってきてめっちゃ可愛かった…!!(電車には自転車も持ち込める)

フィンランドの図書館は、公民館や児童館も兼ね備えている

そして、フィンランドの図書館も日本とは少し違います。

図書館は本を借りれる場所だけではなく、公民館・児童館・市民サポートも兼ねた施設なのです。

館内には高齢者、子育て、外国人の暮らしや困りごとに関する様々なお知らせや活動が掲載され、困ったことがあればスタッフさんに相談もできます。

すぐ隣には、地域の子どもが自由に過ごせる児童館みたいなエリアもあり、放課後の時間帯にはたくさんの子どもたちが集まっています。

そして、いろんな部屋もあり、何も活動がない日は子どもたちの居場所になったり、予約制の市民活動ができたり。リーディングドッグの活動も図書館の一室で行われました。

こうした背景もあって、図書館という室内で犬のアクティビティがしやすいのかもしれません。

フィンランドのリーディングドッグの歴史

リーディングドッグの体験が思った以上に面白かったので、色々調べてみました!

じっくり読んだのは、フィンランドのリーディングドッグの活動に関する英語記事を2記事ほど。

ざっくり和訳してまとめますので、詳細が気になった方は元記事へどうぞ。

1記事目:READING DOGS(フィンランドケンネルクラブのホームページ内)

参考:https://www.kennelliitto.fi/en/dogs/reading-dogs

フィンランドケンネルクラブは、2017年にフィンランドのMikkeliというという街の図書館でリーディングドッグの活動を始めました。

犬は、2歳以上で、健康であり、人に対してフレンドリーな素質のある犬であること。

また、知らない人、いつもと違う場所、他の犬と一緒になる場面でも活動できるように、飼い主と良い信頼関係性を築いている必要があります。

ハンドラーは、ボランティア。

18歳以上で、フィンランドケンネルクラブのリーディングドッグコースを修了している人がハンドラーになれます。

参考:https://www.kennelliitto.fi/en/dogs/reading-dogs

記事2:FINNISH READING DOGS HELP KIDS LEARN AND GROW

参考:https://finland.fi/life-society/finnish-reading-dogs-help-kids-learn-and-grow

こちらはバーニーズマウンテンドッグのHilmaと、その飼い主Maaritさんの活動。

Maaritさんは、2011年にフィンランドのKaarinaという街でリーディングドッグの活動を始めた方です。

活動の目的は、読みが苦手な子どもたちが、もっと前向きに音読をできるようにすること。犬たちは幸せそうに子どもたちの声に耳を傾けるだけで、間違ったり読むスピードが遅くても全く気にしません。

リーディングドッグの活動は、主にアメリカと北欧諸国で行われています。

中でもフィンランドの活動は、活動中に参加者・犬・ハンドラーしか参加しないマンツーマンスタイルであるという特徴があります。

より親密さが増し、子どもたちのために「他に誰も聞いている人がいない」という環境を作るためです。

同じ学校で特別支援学級を担当する教員もリーディングドッグの効果を感じており、特に子どもたちがリラックスでき、集中力が上がっていることを感じています。

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リーディングドッグのセッションは通常5分程度で終了しますが、慣れてきたら15分間行うことも。同じ犬が同じ学校に何度も訪れるため、子どもたちは何度も同じ犬に会えるという楽しみもあります。

ただ、中には「犬が怖い」という子どもがいることも忘れてはいけません。その際は、犬から近づくのではなく、子どもたち自身がどのくらい近付くか?を決められるようにします。そうすることで、リーディングドッグの活動が、子どもたちの「恐怖心の克服」にも一役買うことができます。

参考:https://finland.fi/life-society/finnish-reading-dogs-help-kids-learn-and-grow

最後に

私とリーディングドッグのデイジーちゃん(ロットワイラー)

ということで、今回はフィンランドにおけるリーディングドッグ事情をまとめました!

思った以上に最近の活動で、昔から取り入れられているわけでは無いみたい。

読みが苦手な子どもにはもちろん、私のような外国人がフィンランド語を学ぶ時にも良いし、日本人が英語の発音や音読の練習をするのにも良いのでは?と思いました。

私が実際にリーディングドッグの活動に参加した時の様子は、別の記事で詳しく書いています。

まだ読んでいない方は、ぜひこちらもご覧ください!

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