プログラムの概要

ホースセラピー施設は乗馬施設に比べて情報収集が困難です。
特に、海外のホースセラピー活動は言語の問題もあり、個人での見学や体験は大変ハードルが高いという現実があります。
今回は、日本のホースセラピー勉強会に出演いただいた、イタリア・ローマの馬センター「チャンパカヴァッロ」のクリスティアーナさんの協力を得て、イタリアでのホースセラピー研修プログラムが実現しました。
イタリアで学ぶホースセラピー研修(オンライン事前研修付き)
- 日程:2025年3月27日(木)~29日(土)
- 場所:チャンパ・カヴァッロ(ローマ近郊)
- 住所:Via Appia Pignatelli, 208, 00178 Roma RM, イタリア
- 期間:3日間〜
- 定員:6名(先着順)
- 費用:150,000円(1人あたり/税込)
ローマで20年以上続く『チャンパ・カヴァッロ』

「チャンパ・カヴァッロ」は、イタリア・ローマで20年以上続く馬センターです。
約3.2万m2(9500坪)の敷地で20~30頭の馬たちが昼夜放牧で暮らしており、この施設ではホースセラピーをはじめ、幅広い馬アクティビティを提供しています。
「Attivita equestri per tutti. 〜乗馬をすべての人に〜」をモットーに、地域の子どもから大人、障がいのある方、観光客まで、誰もが参加できる馬アクティビティが揃っています。
- 通所デイとしてのホースセラピー(障がいがある大人向け)
- 放課後の習い事としての乗馬レッスン(子ども向け)
- 乗馬技術向上や競技向けの乗馬レッスン(通常の乗馬レッスン)
- 近隣の幼稚園や小学校と連携した教育的な馬アクティビティ
- ユネスコ世界遺産に登録された歴史ある街道での外乗(観光客向け、要予約)
チャンパにはイタリアのインクルーシブ制度(※)が色濃く反映されており、「誰でも参加できること」「障害などを理由に断らないこと」を大切にしています。
(※)インクルーシブ制度 とは?
「インクルーシブ」とは、社会的な所属や障がいの有無に関わらず誰でも隔てなく社会の中に包みこんで支え合うという考え方。
イタリアでは1970年代にインクルーシブが取り入れられ、精神病院と特別養護学校がなくなり、学校にも社会にも障がいを持った人がいることが当たり前の環境なのです。
実はイタリアは教育大国。日本でも注目されている「モンテッソーリ」の発祥の国でもあるんですよ!
現地研修で学べること
- ホースセラピーのこと
- セラピープログラムのこと
- 馬のこと
- リトレーニングのこと
ホースセラピーのこと
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チャンパでは、子どもから大人、障がいのある方まで、様々な人を対象にホースセラピーを行っています。
開催期間中も様々な人がセラピーを受けに来るため、ご希望に応じて以下のような活動ができます。
- 活動を馬場の外から見学する(敷地内の馬場で行われている活動を見て回れます)
- 馬場の中で活動のサポートに入る(馬を引く、乗り手を支えるなど)
- プログラムの組み方や考え方について、セラピー担当者に直接話を聞く
- 実際にセラピーに参加して体験してみる
セラピープログラムのこと
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チャンパでは施設独自のインストラクター資格を発行しており、施設内でインストラクターを行うスタッフは知識と資格を持っています。
チャンパのセラピープログラムの特徴は、利用者とインストラクターが1対1で行い、必ずブラッシングからスタートするという点です。
これは人馬のコミュニケーション活性や利用者の状況把握など、さまざまな意図があります。
- バランスを重視した馬上プログラムを学ぶ
- 1対1のホースセラピーにおけるスタッフの役割
- プログラム内での馬具の使い分け
- 子どもを対象とした教育的ホースセラピーの進め方や考え方
また、子ども向けなのか、障がいがある方向けなのかなど、対象や活動目的によっても異なる活動の違いや考え方を知ることもできます。
施設内では、直接馬に関わるホースセラピー以外にも、障がいのある方が園芸や工作、牧場作業などの活動を行なっています。ご希望に応じて馬以外の活動にも参加・見学が可能です。
馬のこと
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チャンパの敷地内では、20~30頭の馬たちが昼夜放牧で暮らしています。
全部で4~5個の群れがあり、1つの群れにはポニーから軽種、中間種まで色んなサイズの馬たちが5~7頭ほど集まって暮らしています。
- 昼夜放牧のメリットやデメリットを学ぶ・考える
- 実際の群れを見ながら、馬の生態や行動について学ぶ
- 馬の群れに入ったり馬の世話をしたりしながら、馬のコミュニケーション方法を学ぶ
- 馬のケアや問題行動について学ぶ・感じる・考える
昼夜放牧とは、馬たちが馬房に入ることなく1日中屋外で過ごす飼育方法です。
一般的にさまざまなメリットやデメリットがあると言われます。
チャンパで実際に昼夜放牧で暮らす馬たちを見たり触れ合ったり、現地の人と一緒に馬の世話をすることで、馬の生態や行動を学び感じることができます。
リトレーニングのこと
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チャンパに馬たちは、何かしらの事情があって引き取られたり保護された馬がほとんどです。
実際に、問題馬とされていた乗用馬や、セリで買い手が付かなかった元競走馬、警察騎馬隊を引退した馬、虐待を受けていた馬などがいます。
ここでは、ナチュラルホースマンシップの考えを元に人と馬の関係性を再構築することで、障がいのある方や子どもでも安心して乗れるセラピーホースにリトレーニングしています。
- チャンパの馬に対する考え方を学ぶ・感じる
- ナチュラルホースマンシップの考えを元に、グラウンドワークやリーディングを体験する
- 実馬の課題を共有してもらい、解決のためのアプローチ方法を学ぶ
目の前の馬の表情・行動を見たり、実際のリトレーニングを見学・参加することで、日本ではなかなか関われないリトレーニングの現場で実体験として学ぶことができます。
参加者の声
※前回参加者の感想と、初めてチャンパを訪れた時の私自身の感想も含んでいます。
• 馬との新しいコミュニケーションを学びました。
• インクルーシブ社会の考え方に感動しました。
• ホースセラピーの可能性を深く理解できました。
• 「できないこと」ではなく「できること」に焦点を当てたチャンパの考え方は日本でも真似したいと強く感じました。
• インクルーシブの「誰でも分け隔てなく」という考え方が、人にも馬にも同じ感覚としてある気がして感動したのと、イタリア語が話せないのに笑顔で優しく受け入れて色々親切に教えてくれるチャンパの人々の優しさがとても嬉しかったです。
スケジュール
全体のスケジュールは、参加者の皆さんの興味関心・希望によって変わることがあります。
事前のオンライン研修:3月上旬〜中旬
参加者全員で日程を合わせて、オンライン研修を行います。
これまでの馬との関わり、ホースセラピーとの関わり、今回の研修で何を見たい・学びたいのか?をぜひ教えてください!!
DAY1:3月27日(木)10:00~16:00
・集合時間:10:00
・集合場所:チャンパ・カヴァッロ
施設見学・オリエンテーション
ホースセラピー活動の見学やサポート
昼夜放牧の馬たちの飼育方法について
馬具庫の見学、セラピーに使う道具の説明
・解散時間:16:00
・解散場所:チャンパ・カヴァッロ
DAY2:3月28日(金)10:00~16:00
・集合時間:10:00
・集合場所:チャンパ・カヴァッロ
セラピー乗馬体験
ホースセラピー活動の見学やサポート
世界遺産の中を外乗(常歩のみ)※希望者のみ。追加料金が必要です。
地域の小学生が参加する子ども向けセラピー活動の見学
・解散時間:16:00
・解散場所:チャンパ・カヴァッロ
DAY3:3月29日(土)10:00~16:00
・集合時間:10:00
・集合場所:チャンパ・カヴァッロ
ナチュラルホースマンシップ体験
馬のリトレーニング見学・実践
施設運営について
・解散時間:16:00
・解散場所:チャンパ・カヴァッロ
日程前後のアクティビティについて
今回の研修プログラムは、チャンパ・カヴァッロにて集合・解散となりますが、前後日程での馬体験や、参加者同士で集まって以下のような計画も可能です。
アクティビティの例
① ローマ近郊の馬具屋・スポーツショップに行く(交通費各自)
ご希望に応じて、近隣の馬具屋や乗馬用品が販売されているスポーツショップの情報をお知らせできます。
参加人数によって、公共交通機関に乗って行ったり、タクシー代を出し合って行ったりすることができます。
② 養老牧場での宿泊体験(別途追加料金)
3/29(土)の研修終了後に、チャンパ系列施設である養老牧場に宿泊することができます。
③ 乗馬の個別レッスン(別途追加料金)
研修前後の日程、または研修当日の16時以降は、チャンパで個別に乗馬レッスンを取ることも可能です。(別料金)
内容は通常の乗馬レッスン以外にも、裸馬に乗る、グランドワークを体験する、引き馬で馬と一緒に歩くなど、様々なリクエストが可能です。
④ ローマ観光
研修施設「チャンパ・カヴァッロ」は、世界的観光都市ローマから車で15分ほどの地域にあります。
バス1本でローマ市内まで行くことができます。
3日間は1日がかりの研修となりますが、体力と相談しながら研修後にローマ観光等も可能です。
出発前にオンライン顔合わせを行いますので、その際にご希望があればお知らせください。
定員・参加費用について
定員について
- 最低催行人数:4名
- 最大人数:10名
申込みは先着順となります。 期限前であっても最大人数10名に達し次第お申込みは締め切ります。
参加費用について
参加費用:150,000円(税込)
料金に含まれるもの
チャンパ施設内で行われる研修活動
日本語の通訳サポート(担当:日本語イタリア1名、日本語英語1名)
料金に含まれないもの
イタリア・ローマまでの航空券費用
現地での宿泊費用
現地での朝昼晩の飲食費用
海外旅行保険料
ローマ現地での交通費
(空港↔︎ホテル間、ホテル↔︎乗馬センター間など)
海外旅行保険料
乗馬センターの登録料5ユーロ
追加オプション
乗馬レッスン(1時間): 30ユーロ/回
外乗(1~2時間):30~40ユーロ/回
養老牧場での宿泊: 100ユーロ/泊
推奨の宿泊施設について
プログラム参加期間の宿泊は、各自で手配してください。
当プログラム参加者には宿泊施設として「ホテルカパネッラ(4つ星ホテル)」を推奨いたします。
【ホテル カパネッラ(4つ星ホテル)】
・1部屋100〜150ユーロ
・バス停まで徒歩5分
・徒歩圏内にスーパー、薬局、郵便局あり
・チャンパ・カヴァッロへのアクセスは、118番バスで1本。(乗り換えなし)
研修期間中は、このホテルの宿泊者はホテルロビーに9:30に集合して、チャンパ・カヴァッロに向かいます。
Booking.com:https://www.booking.com/Share-nWgNx5
Google MAP:https://maps.app.goo.gl/CsMxgsK5wL9kEZ8w7
チャンパ・カヴァッロへのバスでのアクセスが良く、スタッフ1名もこのホテルに宿泊予定のため、当日のアクセス面や滞在中の予期せぬトラブルにも対応しやすい施設となります。
キャンセル料金について
・1ヶ月前まで:無料
申込金を除いた金額を全額返金いたします。
日本時間 2月27日 23:59までにキャンセルの旨をご連絡いただいた場合に適用となります。
・1週間前まで:50%
申込金を除いた金額の50%をキャンセル料として頂戴し、残りの50%を返金いたします。
日本時間 3月20日 23:59までにキャンセルの旨をご連絡いただいた場合に適用となります。
・当日キャンセル・無断キャンセル:100%
申込金を含め、参加費用の返金はできません。
※なお、キャンセルポリシーに則り、お申込み後にキャンセルとなった場合も申込金の50,000円は返金できませんので予めご了承ください。
お申込みについて
申込期限:2025年 2月21日 23:59
申込みは先着順となります。
期限前であっても、最大人数10名に達し次第お申込みは締め切りとなります。
以下のお申込みフォームご入力の上、お申込金のお支払いをお願いいたします。
お申込みの締切まで…
お申込みの流れ
1. お申込みフォームに入力してください。
2. 24時間以内に確認メールが届きます。
3. 1週間以内に指定口座に申込金(50,000円)をお支払ください。
4. 入金を確認できましたら正式にお申込み完了となります。
(申込完了メールが届きます)
5.残りの参加費用は2025年2月28日23:59までに振り込みください。
よくある質問
主催者情報
YURIE KONO – ホースジャーナリスト

YURIE KONO – ホースジャーナリスト
福岡県糸島市出身、東京農業大学卒
うまテラス主催、ホースセラピー勉強会主催 馬ライフ連載、他、メディア掲載多数
幼少期からの馬好きで、乗馬歴20年。学生時代にホースセラピーを学ぶ。ホースジャーナリストとしてヨーロッパ各国の馬文化を発信しながら、日本国内のホースセラピー普及に取り組む。
岡野那美子

岡野那美子
群馬県出身、2014年からイタリア在住
大学院留学から音楽や教育、イタリアの福祉を学ぶ。2018年チャンパカヴァッロに出会い、ホースセラピーをボランティア兼職員として馬と人の関わりや、馬術を学んでいる。
クリスティアーナ・パオーネ(Cristiana Paone)

クリスティアーナ・パオーネ(Cristiana Paone)
乗馬センター「チャンパカヴァッロ」の代表取締会副代表。馬に関する活動を統括しており、療育者としてホースセラピーのレッスン計画を行う傍ら、獣医や外部との交渉も担当する。
ー教育者 ースペシャルオリンピック/パラリンピック・イタリアコーチ ー動物介在療法コーチ ー馬場、アウトドアデイサービス代表責任者